manomaについて
2019年9月。
物書き料理家マツーラユタカと暮らしの装飾家ミスミノリコが、東京から山形県鶴岡市に拠点を移し、新しくはじめた場所を『manoma』と名付けました。
羽黒山、月山、湯殿山。出羽三山は、いにしえより、東北一円の信仰を集めてきた山。その眼下へ広がるのは黄金色に輝く庄内平野。山から海へ、水が繋ぐ美しい循環。この地に息づく山伏の存在が、神と人、自然と人、山と里、様々なモノゴトの間を繋ぐ存在であったように、manomaも数多のモノゴトの間を繋ぐ存在でありたいと考えます。
新しい変化は常に境界で起こるし、川と海が交わるところに豊潤な生態系があるように、何かと何かが交わるところには豊かな多様性が育まれます。人と自然、都会と田舎、地方と地方、作り手と暮らし手、パブリックとプライベート…… そんなアレやコレやの間を繋ぎ、紡ぎ、撚り合わせる場所へ。
自然の恵み、季節の巡り、身体の声、丁寧な手仕事、長い時間をかけて培われた文化や知恵。日々の営みがもっと愛おしくなりますように。
土地の風土というものは、その地でずっと根ざしてきた土の人と、他所からの新しい風を運んでくる風の人、その佳きバランスから育まれていくと考えます。土の人の人材には事欠かない庄内の地。我らの役割は、いろいろな場所からの風の運び屋ではないかなと考えます。
これまで培ったご縁を生かし、全国津々浦々で活躍するクリエイターたちを招き入れつつ、新しい風を感じていただく場所に。また東京や様々な地方に暮らす人たちが鶴岡を目指すモチベーションとなってくれるような場所にも。
そんなたくさんの交流を通して生まれる、鶴岡そして庄内ならではライフスタイルを模索します。
庄内の豊かな食材を活かしつつ、自由であたらしい発想で生み出されたごはんや喫茶。また全国で活動するつくり手たちが手がける生活道具を販売したり、定期的に個展を開催。うつわや道具たち、身に纏うもの。暮らしにそっと美しく寄り添うものとの出会いも演出。ワークショップやライブなど、新しい“体験”を生み出すイベントも積極的に行っていきます。